Dulce de Leche (ドゥルセ デ レチェ)

アルゼンチン人に愛されている嗜好品のひとつ
Dulce de Leche

牛乳と砂糖を長時間煮詰めてキャラメル状にしたものです。

日本だとジャムが主流だと思うのですが
アルゼンチンはジャムよりDulce de Lecheです。

殆んどの家庭の冷蔵庫には必ずと言っても良いほどDulce de Lecheが入っています。

用途は様々でパンやクラッカーに付けて食べたり
ケーキ、タルト、デザートの付け合わせ、アルファフォーレなど何でも使います。

このDulce de Lecheの初めて物語を見つけたので紹介します。

1829年7月17日の朝
首都ブエノスアイレスから65km離れた
Cañuelas(カニュエラス)での出来事です。

フアン•ラバージェ将軍とフアン•マヌエル•デ•ロサスは終わりの見えない派閥闘争に終止符を打とうと協定合意の為に会うことになりました。

ラバージェ将軍がロサスのキャンプ地に着いた時
ロサスは外出から戻っていませんでした。

そこでラバージェ将軍は親族でもあり
政敵でもある彼のベッドに横になり
いつしか深く眠ってしまいました。

その時ちょうどロサスの部屋の脇に居た召使いは
ご主人様がマテ茶に入れて飲む
Lecheda(レチェーダ)を弱火にかけて温めていました。

☆Lecheda=牛乳に砂糖を加えたもの☆

が、ご主人様のベッドに横たわる
無礼な敵を見て驚き
急いで、その男をベッドからどけようと
見張りにこの事を知らせに走りました。

その間レチェーダはずっと火にかけられたまま
グツグツと煮立ちゆっくりと焦げていきました。

一方キャンプの人々がワイワイと騒いでいる時に
ロサスがちょうど帰って来ました。

そしてその様子を見ると
怒るどころか
「疲れているだろう」と戦士を休ませておくように命じました。

翌朝になってラバージェが目覚めると
レチャーダは茶色いドロドロのクリームの様になっているのを発見しました。

それを誰が最初に試してみたのかは分かりません。

レチャーダとしては失敗作です。

が、とにかく食べてみたら
とても まろやかで美味しい物でした。

これがDulce de Lecheの最初です。

この お話は、双方の将軍が
レチャーダの失敗作を仲良く食べながら
政治に関するあらゆる論議を交わした。
と言うところで終わります。

失敗作が今では食生活に欠かせない嗜好品のひとつになったDulce de Lecheです。

本当にあらゆる物に使われています。

メーカーもたくさんあります。

私の好みから言わせてもらうと....

甘い!
でも選べば美味しいのもあります。

そしてケーキ。
スポンジの間にDulce de Leche。
これはやめて欲しい....
ケーキの間は生クリームでしょう!
せめてジャムとか....

アルゼンチンでケーキの間に生クリームが挟んで有るのは、殆ど無い....

そのくらいアルゼンチン人に愛されている

日本でも確か、ミルクジャム と言う名前で売られていたかも....
私は日本人では食べた事が無いので
同じか分かりませんが
一度お試しあれ。