値上げの理由(?)
アルゼンチンは理不尽な値上げがとても多い国です。
何でも為替のせいにして値上げ。
便乗値上げですね。
最近、軽油が値上げしたそうです。
家には車が無いので知らなかったのですが...
ガソリンより高くなったそうです。
そう言えば野菜の値段や市場のフレテ(野菜をトラックで運ぶのを仕事にしている) の料金が上がりました。
「また、値上げ?!」と普通に怒っていたのですが、そういう事だったのですね。
2週間程前にトラック運転手のデモが有ったそうです。
ほとんど無駄ですが....
軽油が上がれば、農家のトラクター等の経費が上がります。
トラックも殆ど軽油で走っています。
必然的に輸送費が上がる、と言うこと事です。
世の中に出回っている物は、全て輸送費がかかっています。
輸送費が上がる = 物の値段が上がる(物価が上がる)
という事です。
以前も輸送費の値上がりを理由に物価が上がりました。
今回は軽油がガソリンを上回る値段になった、と言うことで今まで以上の物価の上昇が予想されます。
元々は物が安い国だったのです。
私達がアルゼンチンに来た頃は物価も安定していました。
大統領が代わってから
この国はおかしくなり始めました。
私達が来た当初は「ネストル•キルチネル」が大統領でした。
彼は選挙の際「エドゥアルド•ドゥアルディ」に負け落選していました。
しかしエドゥアルドが国のお金を持って逃走。
キルチネルが繰り上げ当選し大統領になりました。
こんな経緯のある大統領でしたが、結果を出しており、とても人気の有る大統領でした。
任期が終える時にキルチネルは自分では無く、妻の「クリスティーナ」を大統領候補にあげました。
背後にキルチネルがいることも有り
クリスティーナが当選
女性大統領が生まれました。
副大統領にキルチネルです。
アルゼンチンが代わってきたのは、ここからです。
段々と物価の上昇が始まりました。
クリスティーナの任期終了間近
前大統領、夫キルチネルが謎の死をとげました。
巷ではクリスティーナの殺害説など色々飛び交いましたが事実は分かっていません。
評判を落としたクリスティーナでしたが
かわいそうな未亡人として2期目の大統領の座を手にしました。
それからは目に見えて物価があがり
コジキでも肉が食べれる国
だったのが今では一般市民にも「高いもの」と分類されるようになってしまいました。
日本では良く売れる物は安く売っていますよね。
アルゼンチンは逆です。
良く売れる物は高いのです。
例えば ジャム。
どの味も同じ値段です。(日本)
アルゼンチンは
イチゴ味が良く売れます。
だからイチゴ味は$500 、他の味は$400
と言った感じです。
牛肉が安くて良く売れていた
だから牛肉が高くなった。
牛肉が高いから鶏を買うようになる。
すると鶏が高くなる。
肉は高いから野菜を食べよう、と野菜が売れる。
すると野菜の値段が上がる。
こうやって物価がどんどん上がっていきます。
クリスティーナが2期(8年)
その後マクリが就任
(親が資産家で自ら起業、プロサッカーチーム「ボカ」の会長)
しかし実績をあげられず2期目は落選。
現在はクリスティーナ派の「アルベルト•フェルナンデス」が大統領、副大統領に「クリスティーナ」
国が良くなるはずが無い。
自分達の至福を増やす事ばかりの政策だと
私は思います。
私と同じ様に思っている人も多いのに....
結局、選べる人材が居ないのでしょう。
「アルゼンチンの政府は国民を大切にしない。
日本は国民を大切にしている。」
と言われた事が有ります。
まさに今回の値上げもその通りだと。
救世主が現れない限りどうにもならない...
と思うと現地で暮らす私には気が重いどころでは有りません。